日本の気候風土にあわせて進化した数寄屋建築は、四季を通じて快適に暮らすために工夫されたエコロジーな建築様式です。 一軒家ですら和室を設けないお宅も多い昨今ですが、この度新築された○様邸は、近年では珍しい二間続きの和室を持つ、数寄屋の粋と高い機能性を兼ね備えたお宅です。
杉の木は芯に近い部分ほど赤みが強く、外側は白っぽい色をしています。この色の差を源氏、平家の旗の色になぞらえ、「杉の源平」と呼びます。 建材として加工した時には、色の境目はくっきりと、波打ちがなく真っすぐに、紅白の面積が均等に出るのが良いとされます。 私ども建具屋では建具の外側に向って白を配し、大工さんは建具の入る枠の内側に白を配します。これにより建具と建物が調和し、全体として整った印象が生まれます。